古今東西、一宿一飯。

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イベント「『腐る経済』と『発酵道』」に参加して考えたこと

こんにちは、shulinkです。

 

先週、「2016年を締めくくる『腐る経済』と『発酵道』」

と銘打たれた、トークイベントに参加してきました。

 

どんな内容かというと、

造り酒屋「寺田本家」の寺田優さんと、

鳥取県智頭町にてパン屋「タルマーリー」を

経営する渡邉格さんとの対談。

 

テーマは、「発酵」を切り口に、

これからの生き方を考えるというもの。

資本主義経済によって壊れたものは

多くあるけど、それを取り戻すため

には、どうしたらいい?

ちょっと仰々しいですね~

 

ま~とりあえず、

「タルマーリー」さん醸造のビールでも飲んで。

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ビール苦手だけど、

これ、めっちゃ美味しい!

フルーティなワインみたい~

 

さてさて、それぞれ、お二人の言葉で、

印象に残ったものから始めます。

 

渡邉格さん

・「天然酵母によるパン作りをやりたいから、

  岡山県の山奥へ引っ越して、さらに鳥取県へ。

  辿りつけない店として有名になった。」

・「麹菌は採取が難しい。

  どうしても雑菌が入っちゃう。

  青カビはできても、麹菌としては使えない。

  チーズには使えるけどね。」

・「より自然が深い場所の方が麹菌は採り易い。

  化学物質(洗剤とか)を使うと、それを分解

  するための腐敗菌も飛んでくるから、なるべく

  自然に近付けるために、女性従業員にも

  化粧禁止を強制したから、なかなか定着しない、

  あはは・・・だから、いつでも社員募集!」

・「発酵と腐敗は区別が付かない」

・「地域通貨はやってみたけど、失敗だった。

  日本円がヤバくなってないので意味ないし、

  田舎にはベーシックインカムがある。

  どういうことか?

  食べ物が余っているから、もらえる。」

・「里山が食料生産し、それを地域で流通させて、

  そのことで、環境も整えていきたい。」

 

寺田優さん

・「340年続く伝統ある酒蔵に婿入りしました。

  酒蔵の近くには、神社、鎮守の森があり、その

  井戸水が酒造りには何よりも重要。」

・「周辺は水田地帯で、自分たちで米作りもしている。

  田植えはお祭りみたいで、田んぼに素足で入ったり、

  気持ちいいんですね。」

・「地域おこしの一環として、

  地元の小学校で発酵の授業をやった。

  それも机上ではなく、子供たちが実際に

  大豆栽培から味噌作りまでできるように。

  こういう活動は、自分がまず損して、周りの人を

  得させることから始めないといけない。」

・「体の細胞よりも多い微生物(常在菌)を発酵させる

  ことで体調も運も良くする。」

 

こんな感じでした。。。

さて、ここから考察。

 

発酵と腐敗の話は、

「多剤耐性菌」を思い起こします。

最初は、抗生物質によって病気が治った!

と喜んでいたら、抗生物質の使い過ぎで、

それが効かない菌ができてしまった。

漫画版「風の谷のナウシカ」のセリフで、

「世界を清浄と汚濁に分けてしまっては

 何も見えないのではないかと・・・」

というのがあるんだけど、なんでもかんでも、

敵味方に分けてしまう考え方を変えていかない

といけないんじゃないかと感じていました。

確かに、医療の発達で、寿命が延びたんだけど、

それは衛生的になったことが大きいんですね。

そして、現代は清潔になり過ぎて、別の病気を

誘発している。どこまで、これを続けるのか?

もっと自然に近付くべきではないかと思います。

 

それから、資本主義どうのこうのと言うよりは、

今、自分たちの生活が外部から供給されたモノ

で成り立っているということの方が問題だと

思うんだけど。生活必需品を自分で作れる人って、

少ないですよね。ほとんどの方がお金で買ってくる。

それと、便利を追い求めた結果、その便利さに

耐えられない人も出てきているんじゃないでしょうか?

だから、自分たちで手作りしたい!という活動も

始まっているんじゃないでしょうか?

そんなことを再認識しました。

 

では、また~