こんにちは、shulinkです。
今回の英国研修報告は、
世界遺産に登録されている、
グリニッジ王立天文台(Royal Observatory Greenwich)
です。旅行記は、こちら。
グリニッジ天文台の外観
天文台なので、小高い丘の上に建ってます。
手前の白い建物はクイーンズハウス(Queen's House)、
奥の高層ビル街は、カナリー・ワーフ(Canary Wharf)
と呼ばれ、ロンドン中心部のシティに対抗するように
建設された金融街になっています。
この天文台の屋上にある赤い球は、、、
毎日13時になると、上部の風向計まで上がり、
落下する仕掛けになっています。
そして、この天文台に来て、まずやるべきこと。
それは、このグリニッジ子午線をまたぐこと。
入場時にもらったパンフレットにも、
「Grab a selfie on the iconic Meridian Line with one
foot in the west and one foot in the east」
と書いてあります。
大げさに言えば、西半球と東半球の両方に足を
置いて、立っているのです。
これができるのは、グリニッジ子午線が長らく
本初子午線として使われてきたから。
本初子午線とは経度0度0分0秒と定義された基準の
子午線(経線)のことで、現在は新たに策定された
国際基準の子午線があり、グリニッジ子午線と、
この子午線とは約100mほどの誤差があります。
その昔、グリニッジ子午線が経度0度に決められた
背景には、大英帝国が世界覇権国として君臨した
からと思ってましたが、今回調べたら、本初子午線
を決める国際会議はアメリカが1884年に提案し、
開催されているんですね。投票の結果、グリニッジ
子午線が採用されたようです。時は明治17年、
日本もこの会議に参加し、賛成票を投じています。
さて、この天文台の施設内は博物館にもなっていて、
天体望遠鏡(1765年まで使用)のレプリカや、
時計が発展していった過程を展示しています。
また、ドームの中には、
英国最大の屈折型望遠鏡があります。
こちらは、グリニッジ天文台がある丘を降りて、
クイーンズハウスから天文台を見上げたところ
博物館内にあった世界地図は、、、
英国のロンドンを中心に東西に分かれています。
コンピュータの日時を設定する場合、以前は、
GMT(Greenwich Mean Time、グリニッジ標準時)
という用語を使っていましたが、現在は以下のように
UTC(Universal Time Coordinated、協定世界時)が
使われています。いつの間に変わったんだろ?
Windows10の場合の画面
UTCとは、世界中で使われる調整された標準時の
ことで、原子時計によって刻まれ、常に正確に保持
されています。
ので、現在では、より正確なUTCを使用しています。
100年以上前に決めた基準がいまだに効力を持っている
のです。人類は、一度基準を決めてしまうと、なかなか
変えられないんですね。そして、それが実在すると思い
込んでしまう。ただ、地球上に引いた仮想の線なのに。。。
さてさて、英国研修報告は、まだまだ続きます。
つつ・・く~